頭痛とは?種類・原因・首肩との関係を深く理解する

頭痛は、「肩がこっているから」「血流が悪いから」という一つの原因だけで起こるものではありません。
医学的には大きく、
頭痛そのものが病気である「一次性頭痛」
と、
別の病気によって頭痛が起こる「二次性頭痛」
に分けられます。国際頭痛分類ICHD-3では、一次性頭痛として片頭痛、緊張型頭痛、三叉神経・自律神経性頭痛などが分類されています。
特に身近なのが、
片頭痛
緊張型頭痛
です。
一方、首の関節や筋肉などが関係して起こる頸原性頭痛もあります。
重要なのは、
「頭が痛い=首肩を揉めばいい」と考えないことです。
突然起こった激しい頭痛、新しく出現した麻痺やしびれ、発熱を伴う頭痛、50歳以降に初めて起こった頭痛などでは、二次性頭痛を除外するため医療機関での評価を優先する必要があります。
頭痛を理解するには、
どこが痛いか
だけではなく、
どんな痛みなのか
何時間続くのか
何をすると悪化するのか
吐き気・光・音への過敏があるのか
首の動きで変化するのか
まで見ることが重要です。
そもそも「頭痛」とは何なのか?
頭痛とは、頭部や顔面、後頭部などに感じる痛みです。
しかし意外なことに、
脳そのものが直接ズキズキ痛んでいるわけではありません。
頭部には、
- 硬膜
- 血管
- 三叉神経
- 上位頸髄神経
- 頭頸部の筋肉
- 頸椎関節
- 眼
- 鼻・副鼻腔
- 顎周辺
など、痛みを生み出したり伝達したりする組織があります。
つまり、
「頭が痛い」という同じ症状でも、痛みを生み出している仕組みは人によって違います。
ここが頭痛を理解する最初のポイントです。
頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分ける
一次性頭痛
一次性頭痛とは、
別の病気によって頭痛が出ているのではなく、頭痛そのものが疾患
であるものです。
代表的なのは、
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛などの三叉神経・自律神経性頭痛
です。
二次性頭痛
二次性頭痛とは、
別の病気や異常によって起こる頭痛
です。
例えば、
- 頭頸部の外傷
- 脳血管疾患
- 頭蓋内疾患
- 感染症
- 薬物や薬剤の影響
- 頭蓋内圧の異常
- 頸部疾患
- 眼・鼻・歯などの疾患
などがあります。
したがって頭痛を見るとき、
最初に考えなければならないのは、
「どの筋肉が硬いか?」ではなく「危険な二次性頭痛ではないか?」
です。
片頭痛とは?
片頭痛は、
「頭の片側が痛む病気」
と思われがちです。
しかし、両側が痛む片頭痛もあります。
典型的には、
ズキズキする
中等度〜強い痛み
身体を動かすとつらい
吐き気を伴う
光や音がつらい
などの特徴があります。
そのため、
階段を上る。
歩く。
家事をする。
こうした普通の活動でも頭痛が強くなることがあります。
片頭痛=血管が広がる病気、ではない
昔は片頭痛について、
血管が収縮する
↓
その後血管が広がる
↓
ズキズキする
という血管理論で説明されることが多くありました。
しかし現在は、片頭痛はもっと複雑な神経疾患として理解されています。
その中心となる仕組みの一つが、
三叉神経血管系
です。
三叉神経とは?
三叉神経は、顔や頭部の感覚に大きく関与する脳神経です。
片頭痛では、この三叉神経系が活性化し、
痛みの信号が脳へ伝達されます。
さらに、
CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)
という神経ペプチドが重要な役割を持つことが分かっています。
実際、日本頭痛学会でもCGRP関連抗体薬などを用いた片頭痛治療についてガイドラインやポジションステートメントを公開しています。
つまり片頭痛は、
「肩がこって血流が悪くなったから起こる頭痛」
というだけでは説明できないのです。
なぜ片頭痛では光や音までつらくなるの?
片頭痛発作では、
痛みだけでなく感覚刺激に対する神経系の反応も変化
します。
そのため、
明るい光。
大きな音。
強いにおい。
身体を動かす刺激。
などがいつも以上につらく感じられることがあります。
だから片頭痛の人が、
「暗く静かな部屋で横になりたい」
と感じるのは珍しいことではありません。
前兆を伴う片頭痛とは?
片頭痛の一部には、
頭痛の前や頭痛とともに**前兆(aura)**が現れるものがあります。
例えば、
視界にギザギザした光が見える。
視野の一部が見えづらい。
感覚がおかしくなる。
言葉が出にくくなる。
などです。
ただし、
突然生じた麻痺や言語障害などを、
「いつもの片頭痛だろう」
と自己判断するのは危険です。
いつもと異なる神経症状なら医療機関での評価が必要です。
緊張型頭痛とは?
緊張型頭痛は非常に一般的な頭痛です。
ICHD-3では、生涯有病率について研究によって**30〜78%**と幅広く報告されているほど頻度の高い頭痛です。
典型的には、
頭全体を締め付けられる
圧迫される
頭が重い
という痛みです。
片頭痛とは異なり、
ズキズキというより締め付け感
が多い傾向があります。
「緊張型」という名前が誤解を生みやすい
緊張型頭痛という名前を見ると、
筋肉が緊張する
↓
血流が悪くなる
↓
頭痛になる
と思ってしまいます。
しかし現在では、
緊張型頭痛も単純な筋肉の病気とは考えられていません。
以前は、
「筋収縮性頭痛」
などと呼ばれた時期もありました。
現在のICHD-3では、特に重症・慢性タイプでは神経生物学的な仕組みも重要とされています。
では筋肉は関係ないの?
そういう意味でもありません。
緊張型頭痛では、
頭蓋周囲筋の圧痛
を伴うタイプと、
伴わないタイプがあります。
例えば、
- 後頭下筋
- 側頭筋
- 僧帽筋
- 胸鎖乳突筋
- 肩甲挙筋
などに圧痛や緊張がみられる人もいます。
つまり、
筋肉は関係する可能性がある。
しかし、
筋肉だけでは説明できない。
この理解が重要です。
慢性頭痛では「痛みを感じるシステム」も考える
長期間、頻繁に頭痛が起きていると、
単純に局所の筋肉だけを見ても説明できなくなることがあります。
痛みを繰り返すことで、
神経系が刺激に敏感になり、
以前なら問題にならなかった刺激にも痛みを感じやすくなる可能性があります。
つまり、
局所組織
+
痛みを処理する神経系
の両方を見る必要があります。
そのため慢性頭痛では、
硬いところを探して全部揉む
という治療だけでは不十分なことがあります。
群発頭痛とは?
群発頭痛は、片頭痛や緊張型頭痛とはかなり特徴が違います。
典型的には、
片側の目の奥やこめかみ周辺に非常に強い痛み
が起こります。
さらに痛い側に、
- 涙が出る
- 目が赤くなる
- 鼻水
- 鼻づまり
- まぶたの腫れ
- 発汗
などの症状を伴うことがあります。
群発頭痛は、三叉神経・自律神経性頭痛に分類される一次性頭痛です。
こうした頭痛を、
「肩こりですね」
と扱うべきではありません。
首が原因で頭痛が起こることはある?
あります。
代表的なのが、
頸原性頭痛(cervicogenic headache)
です。
これは、頸椎や首の軟部組織などの異常が原因となって起こる頭痛です。
ただし非常に重要なのが、
「首が硬い+頭痛がある=頸原性頭痛」ではない
ということです。
頸原性頭痛では「因果関係」が必要
ICHD-3では頸原性頭痛について、
単に画像で頸椎に異常があるだけでは不十分としています。
例えば、
頸部疾患が発症した時期と頭痛が一致する
首の状態が改善すると頭痛も改善する
頸部可動域が低下していて、首を動かすと頭痛が悪化する
など、
首と頭痛の間に因果関係を示す証拠が必要です。
つまり、
MRIで、
「頸椎が変形しています」
だけでは、
その変形が頭痛の原因とは言えません。
なぜ首の問題なのに頭が痛くなるの?
ここには神経解剖が関係します。
頭部の感覚に重要なのが、
三叉神経
です。
一方、上位頸椎付近の感覚には、
C1〜C3周辺の頸神経
が関係します。
これらの感覚情報は、
脳幹〜上位頸髄にある領域で情報が収束します。
そのため、
首から入った痛みの情報を、頭部の痛みとして感じる
ことがあります。
これが頸原性頭痛を理解するための重要な神経学的背景です。
ICHD-3でも、上位頸部と三叉神経系の侵害受容入力の収束が頸部由来頭痛の理論的背景として説明されています。
後頭下筋を緩めれば頭痛は治る?
後頭下筋群は、
頭蓋骨のすぐ下にある小さな筋群です。
首や頭部の位置を細かく調整しています。
デスクワークなどで、
頭が前に出る。
↓
頭を支える。
↓
後頭部周辺の筋肉が働き続ける。
↓
疲労や圧痛。
ということはあります。
そのため、後頭部周辺の筋緊張が頭痛に関係する人もいます。
しかし、
後頭下筋が硬い=頭痛の原因
とは限りません。
ここでも、
「なぜこの筋肉が頑張っているのか?」
を見る必要があります。
頭部前方位は頭痛の原因?
「スマホ首だから頭痛になる」
という説明を目にすることがあります。
しかし、
姿勢だけで頭痛の原因を決めることはできません。
姿勢には大きな個人差があります。
ただし、
同じ姿勢
↓
長時間維持
↓
同じ筋肉が持続的に働く
↓
筋疲労・圧痛
↓
頭痛に関与
という可能性はあります。
だから問題なのは、
「猫背そのもの」
より、
同じ負荷が同じ場所へ長時間集中していること
と考えた方が分かりやすいでしょう。
頭痛と肩甲骨は関係する?
首を支える筋肉の中には、
肩甲骨にも付着する筋肉があります。
例えば、
僧帽筋
肩甲挙筋
などです。
肩甲帯の支持機能が低下したり、
腕を長時間前に出して作業したりすると、
首肩周囲の筋肉がより頑張る場合があります。
そのため、
首だけでなく、
肩甲骨
胸郭
上肢
体幹
まで評価する意味があります。
胸郭も頭痛に関係することがある
例えば胸郭が丸まり、
胸椎伸展が少ない。
すると、
前を見るために、
頸椎で伸展する
という代償が起こることがあります。
つまり、
胸郭が動かない
↓
首が動く
↓
首周囲筋への負担増加
という可能性です。
だから頭痛を、
頭と首だけの問題
として見ないことも重要です。
呼吸も見てみる
ストレスや長時間作業などによって、
呼吸が浅くなり、
肩を持ち上げるような呼吸を繰り返す人もいます。
すると、
斜角筋
胸鎖乳突筋
僧帽筋上部
などが呼吸補助筋として働き続ける場合があります。
これも、
首肩周囲への負荷を増やす一つの要因です。
ただし、
浅い呼吸=頭痛の原因
と断定するのではなく、
その人の負荷を構成する一要素として評価します。
頭痛と睡眠の関係
睡眠と頭痛にも関係があります。
片頭痛では、
睡眠不足や睡眠リズムの変化を誘因として自覚する人がいます。
逆に頭痛によって睡眠が妨げられ、
さらに翌日の体調が悪くなることもあります。
つまり、
頭痛
↓
睡眠低下
↓
身体の回復低下
↓
痛みに対する許容量低下
という悪循環になる可能性があります。
ストレス=頭痛の原因、と単純に考えない
「ストレスですね」
だけで頭痛を説明されると、
納得できない人も多いと思います。
ストレスが頭痛に関係することはあります。
しかし、
ストレスだけで頭痛が起きている
とは限りません。
ストレスによって、
睡眠が乱れる。
筋緊張が増える。
生活リズムが変わる。
食事が乱れる。
休憩が減る。
など、
複数の経路で頭痛に関係する可能性があります。
頭痛では「問診」が非常に重要
頭痛は、検査だけではなく問診が非常に重要な症状です。
最低限確認したいのは、
①いつから始まったか
②突然か徐々にか
③どこが痛むか
④片側か両側か
⑤ズキズキか締め付けか
⑥どのくらい続くか
⑦どのくらいの頻度か
⑧動くと悪化するか
⑨吐き気はあるか
⑩光や音がつらいか
⑪首の動きで変化するか
⑫薬をどのくらい使用しているか
です。
これだけでも頭痛の特徴がかなり見えてきます。
頭痛ダイアリーは非常に役立つ
頻繁に頭痛がある場合、
頭痛ダイアリーをつける方法があります。
記録するのは、
- 頭痛が起きた日
- 時間
- 強さ
- 持続時間
- 痛む場所
- 吐き気
- 光・音過敏
- 睡眠
- 月経
- 運動
- 薬を飲んだか
などです。
これによって、
「最近よく頭痛がする」
という主観的な情報を、
月に何日頭痛が起きているのか
という形で客観化しやすくなります。
「痛みの強さ」だけで評価しない
例えば、
以前は、
頭痛8/10。
現在は、
頭痛5/10。
もちろん改善です。
しかし頭痛では、
頭痛日数
も非常に重要です。
例えば、
以前:
月15日頭痛。
↓
現在:
月5日。
なら大きな変化です。
さらに、
薬を使った日数
仕事を休んだ日数
頭痛で横になった時間
なども見ます。
頭痛薬を使いすぎることで頭痛が増えることもある
頭痛が多い人では、
薬の使用頻度も重要です。
もともと片頭痛などがあり、
頭痛
↓
鎮痛薬
↓
また頭痛
↓
また鎮痛薬
を繰り返していると、
薬剤の使用過多による頭痛
が問題になることがあります。
そのため、
「薬が効かなくなったからさらに増やす」
という自己判断は避け、
高頻度に鎮痛薬を使用している場合は医師・薬剤師へ相談することが大切です。
日本頭痛学会では「頭痛の診療ガイドライン2021」を公開しており、頭痛疾患の診断や治療について体系的に整理しています。
ここが最重要|危険な頭痛を見逃さない
整骨院の記事として特に重要なのがここです。
すべての頭痛を、
「首の筋肉を緩めればいい」
と考えてはいけません。
二次性頭痛を疑うサインがあります。
突然起こった激しい頭痛
それまで普通だったのに、
突然、今まで経験したことのない激しい頭痛
が起こった場合。
特に、
短時間で最大強度に達した頭痛
は重要なレッドフラッグです。
雷鳴頭痛(thunderclap headache)と呼ばれるような急激な頭痛では、血管性疾患などを除外する必要があります。
この場合、
整骨院で首を揉む前に、
医療機関での評価が優先
です。
神経症状を伴う
例えば、
片側の手足に力が入らない
新しいしびれ
ろれつが回らない
意識がおかしい
いつもと違う視覚障害
などです。
新たな神経症状を伴う頭痛では二次性頭痛を考える必要があります。
発熱など全身症状を伴う
頭痛だけでなく、
発熱
寝汗
強い倦怠感
など全身症状がある場合も注意します。
50歳以降に初めて出た頭痛
若い頃から繰り返している同じ片頭痛と、
60歳になって突然初めて頭痛が始まった
のでは意味が違います。
50歳以降に新しく発症した頭痛は、二次性頭痛を疑うレッドフラッグの一つです。
「いつもの頭痛」とパターンが変わった
何年間も、
毎回同じような頭痛。
ところが最近、
急に頻度が増えた
以前より強くなった
痛む場所が変わった
症状の性質が変わった
という場合も注意します。
頭痛パターンの明らかな変化や進行は、二次性頭痛を疑う重要なポイントです。
咳やいきみ、姿勢によって強く変化する新しい頭痛
咳をした瞬間に強く痛む。
いきむと痛い。
立つと激しく痛い。
横になると大きく変化する。
このような新しい頭痛も、頭蓋内圧などを含む別の問題を考える材料になります。
頭痛の種類をざっくり比較すると
| 特徴 | 片頭痛 | 緊張型頭痛 | 頸原性頭痛 |
|---|---|---|---|
| 痛み | ズキズキすることが多い | 締め付け・圧迫感 | 首から頭へ広がることがある |
| 左右 | 片側が多いが両側もある | 両側が多い | 片側性の場合がある |
| 強さ | 中〜強度 | 軽〜中等度 | 状態により異なる |
| 動作 | 日常動作で悪化しやすい | 通常は著明に悪化しにくい | 首の動きで増悪することがある |
| 吐き気 | あり得る | 通常少ない | あり得るが片頭痛より軽い傾向 |
| 光・音過敏 | よくみられる | 少ない | みられる場合もある |
| 首との関係 | 首痛を伴う場合もある | 筋圧痛を伴う場合あり | 頸部との因果関係が重要 |
ただし、実際には症状が重なることがあります。
特に頸原性頭痛では、片頭痛に似た吐き気や光・音過敏がみられる場合もあり、症状一つだけで診断することはできません。
「首が痛いから頸原性頭痛」とは限らない
ここはぜひ覚えてほしいところです。
片頭痛患者でも、
首の痛み
を伴うことがあります。
だから、
首痛+頭痛
=
頸原性頭痛
ではありません。
一方、
首の動きによって典型的な頭痛が再現される。
頸部可動域が低下している。
頸部機能の改善とともに頭痛が明確に改善する。
なら、
頸部由来の可能性が高まります。
つまり、
症状が一緒に存在することと、原因になっていることは別です。
あかつき鍼灸整骨院では頭痛をどう考える?
当院では、
「頭痛がある=肩を揉む」
とは考えません。
まず問診で、
危険な頭痛ではないか
を確認します。
そのうえで、
- 首の可動域
- 頭部の位置
- 肩甲骨
- 胸郭
- 首肩周囲筋
- 呼吸
- 日常姿勢
- 仕事環境
- 睡眠
- 頭痛の頻度
などを評価します。
「硬い筋肉」には理由がある
例えば、
僧帽筋上部がガチガチ。
後頭下筋が硬い。
肩甲挙筋が硬い。
そこで、
硬いから悪い
と決めません。
考えるのは、
「なぜこの筋肉がこんなに頑張っているのだろう?」
です。
例えば、
胸郭が動かない。
↓
前を見るために首が頑張る。
あるいは、
肩甲帯を安定させる筋肉がうまく使えていない。
↓
僧帽筋上部などが頑張る。
あるいは、
長時間同じ姿勢。
↓
持続的に筋肉が働く。
という可能性があります。
緩めるだけでは戻りやすい
硬い筋肉を施術して、
頭痛が楽になった。
これは意味のある変化です。
しかし、
同じ身体の使い方
↓
同じ筋肉が頑張る
↓
再び硬くなる
なら、また頭痛を繰り返す可能性があります。
そのため当院では、
過剰に働き硬くなった筋肉は「緩める」。
一方、
弱い・使えていない筋肉には「運動療法」。
という考え方を大切にしています。
運動療法は「首を鍛える」だけではない
例えば評価によって、
- 深部頸部筋
- 肩甲骨周囲筋
- 胸郭
- 体幹
- 呼吸
などにアプローチします。
大切なのは、
強い筋肉を作ること
ではなく、
一部の筋肉だけに負担が集中しない動きを作ること
です。
頭痛の改善をどう評価する?
施術前、
右を向くと頭痛。
↓
施術後、
右を向いても頭痛が軽い。
これは一つの評価です。
しかしもっと大切なのは、
生活の中で変化したか
です。
例えば、
パソコン2時間で頭痛
↓
4時間でも出にくい。
月12日頭痛
↓
月5日。
鎮痛薬月10日
↓
月3日。
こうした変化を見る方が、患者さんの実生活に近い評価になります。
頭痛を理解すると「全部肩こり」ではなくなる
頭痛には、
神経系の疾患としての片頭痛
があります。
非常に一般的な緊張型頭痛
があります。
首の疾患が原因となる頸原性頭痛
があります。
そして、
別の重大な病気による二次性頭痛
もあります。
だから、
頭痛
↓
肩こり
↓
マッサージ
という一つの流れだけでは不十分です。
まとめ|頭痛で一番大切なのは「種類を見極めること」
頭痛を深く理解すると、
「頭が痛い」
という一つの症状の中に、
全く違う仕組みがあることが分かります。
まず、
一次性頭痛なのか?
二次性頭痛なのか?
を考える。
一次性頭痛なら、
片頭痛なのか?
緊張型頭痛なのか?
を考える。
首との関係が強ければ、
頸原性頭痛の可能性はあるか?
を見る。
そして、
首が硬い=首が原因
と決めつけない。
これが重要です。
整骨院で対応する場合も、
最初に「施術してよい頭痛か」を判断し、そのうえで筋骨格系の関与を評価する。
そして硬い筋肉があれば、
「なぜ硬いのか?」
を考える。
必要以上に頑張っている筋肉は緩める。
弱い・使えていない機能は運動療法で補う。
最終的には、
頭痛が出るたびに施術を受ける身体ではなく、日常生活の負荷に耐えられる身体を目指す。
これが頭痛を考えるうえで大切な視点です。
FAQ
Q. 頭痛は肩こりが原因ですか?
首肩の筋緊張が頭痛に関係する人はいますが、片頭痛・緊張型頭痛・頸原性頭痛など病態はさまざまです。「肩こりがあるから頭痛」と単純には判断できません。
Q. 片頭痛と緊張型頭痛はどう違いますか?
片頭痛はズキズキする痛みや日常動作による悪化、吐き気、光・音過敏などが特徴的です。緊張型頭痛では両側性の締め付けるような痛みが多く、通常の日常動作では著しく悪化しにくい傾向があります。
Q. 首から頭痛が起こることはありますか?
あります。頸原性頭痛では、頸部疾患との因果関係が重要です。首を動かして典型的な頭痛が悪化する、可動域が制限されるなどが判断材料になります。
Q. 後頭部が痛ければ首が原因ですか?
必ずしもそうではありません。片頭痛や緊張型頭痛でも後頭部に痛みを感じることがあります。痛む場所だけで頭痛の種類を決めることはできません。
Q. 頭痛薬を頻繁に飲んでいても大丈夫ですか?
薬剤を高頻度に使用することによって頭痛が慢性化する場合があります。頻繁に薬を使っている場合は自己判断で増量せず、医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
Q. すぐ病院へ行くべき頭痛はありますか?
突然発症した非常に強い頭痛、新しい麻痺・しびれ・意識障害、発熱を伴う頭痛、50歳以降に初めて出現した頭痛、急速に悪化している頭痛などでは、早めの医療評価が重要です。




